クルマのハンシンは、中古車を販売する上で、8つの品質基準を掲げています。
はじめて購入するときって、何もわからないから心配ですよね。
自動車は、かんたんに支払える買い物ではないですし、中古商品だとなおさら不安も大きいかと思います。
展示をする中古車、注文を受けた中古車は、品質基準を満たさないかぎり、お客様には販売しません。
仕入れた中古車を販売するまで。 品質チェックに重要な「全7工程」をお伝えします。
中古車の状態を1枚の紙にまとめたのが、「出品票」つまり、クルマの「状態書」です。
自動車オークションは、一日に数千台の売買が行われるのですが、出品される1台1台を評価する検査員は、ごく僅かの人数で検査しています。
人がチェックすることですので、見落としの部分も中にはあります。
第三者のチェックと当店のチェックを行うことで、見落としを防止します。
新車とは違い中古車は、同じ車種であっても、そのクルマに乗っていた持ち主の使い方・管理によって一台一台に違いが出ます。
定期的にメンテナンスをしていなければ、エンジンの状態は悪くなりますし、洗車をしていなければ、ボディーの艶も落ちますし、タバコを吸っていれば、ヤニが付着し臭いの原因になりますよね。
また、同じ年式でも使用していた地域によって状態が変わります。
海沿いの地域や雪の降る地域で使用する自動車は、サビの影響を受けやすいです。
クルマを仕入れるオークション会場では、ボディー&内装の状態、エンジンの掛かり具合&エンジン音の確認は出来ますが、現場で試乗の確認は行えません。
一台一台の特徴を調べる為に段差時の乗り心地や加速時におけるハンドルの振れはないかなど、状況に合わせての試乗を行います。
試乗をして特徴をつかんだ後、整備工場にてクルマを持ち上げるリフトやジャッキを使用して、見る事の出来ない下廻り(車体の下)をチェックします。
下廻りは使用した地域や管理によって大きく違いが出ます。
外見だけではなく、中身もしっかりしている・・・今後長持ちするクルマをお客様に提供する為には、ここでの点検と判断はとても重要になります。
タイヤを取り外して、ブレーキなどの足廻りのチェックも行います。
全て点検をする上で、『ブレーキの状態は良いので、お渡し前に給油・調整で大丈夫だな』、『ここの部品は今後故障の恐れがあるから、納車前に取替えなければならないな』など、全て把握する事で、お客様に伝える【確かな情報】に繋がりますので、この工程無くして展示は致しません。
ボディー、車内、車体下、ブレーキなどのチェックを終えたら、クルマを見てもらうための準備に入ります。
用品『フロアマット』を取り外し、フロア、シート、グローブBOXやスペアタイヤの収納箇所など、掃除機で清掃します。
ここからエアガンを使用し、シートに付着したホコリや掃除機では吸い取れない細かいゴミを飛ばし、再び掃除機で吸い取ります。
それからダッシュボードやドアトリムなどの内装品を雑巾で拭き取ります。
汚れ具合によってはクリーナーを使用します。
最後にフロアマットの清掃・洗浄を行い、可能な限り新車の状態に近づけます。
手元の作業を行う事によって、今まで見えなかった汚れなど気付く箇所もあり、これもまた確かな情報となります。
この業界に入り、数えきれないくらいの台数のクルマを洗車してきた私が行います。
状態に合わせて下地作業をし、手洗い洗車をします。
今まで蓄積された、ドアの内側や給油口部分の汚れも拭き取ります。
この作業でもボディーに手を触れる事で、見えなかった細かいキズなど気付く箇所もあります。
ピッカピカの販売車♪
これまでの事をまとめる為に、ボディーと車内を再チェックして確かな情報の証拠となる『車両状態書』を記します。
『車両状態書』は、図面上に表したクルマの状態書です。
状態チェック同様、運転する事によって気付く事もありますので、見てもらう前の試乗をまた行います。
最後に仕上げとなるタイヤのワックス作業を施し、お客様の参考資料となる車両撮影を行い、ここでようやく販売開始です♪